出版社/著者からの内容紹介
部下のやる気はリーダー次第。部下のやる気の無さを嘆く前に、自分自身が部下のやる気を引き出す環境を、職場の中でつくり出していたかどうかを反省してみましょう。
抄録(「電子書店パピレス」より)
3 リーダーの二つの役割
主任や班長、職長などは、会社における最前線のリーダーです。
ほとんどの人は、自分もみんなと同じように働きながら、みんなと力を合わせてチームに負わされた成果を追求していることと思います。管理職というよりも、リーダーという言葉が本当にピッタリとくる地位だと思います。
みんなの一番前に立って、仕事のベテランとしての模範を示しながら、部下の働きにも目を配って毎日頑張っていることでしょう。そんなリーダーの働きが、会社の命なのです。
では、そんな最前線のリーダーの役割とは何でしょうか?
私は、リーダーである限り、会社の社長であろうと、最前線のリーダーであろうと、その果たすべき役割は同じだと思います。ただ、その守備範囲が広いかどうか、具体的な行動によって直接成果を期待されているかどうかだけの違いです。
組織とは、ある成果を出すことを期待してつくられた集団です。
ですから、その期待成果を出すためには、まず「何を、どれだけ、どのように達成するのか」という方針と目標が必要になります。
それにより、チーム全員の持てる力をフルに引き出すことです。「集×動」の実践です。
次に、確実に行動することによって、期待成果を期日まで確実に上げることです。
そのためには、チームのメンバー一人ひとりの役割分担を明確にして、その力を十分に発揮できるように指導しなければなりません。
成果は「対策×実行度×熱意」で決まるが、なかでも熱意が半分以上の比重を占めます。「なんとしても」という熱意が、素晴らしい対策を考えさせ、粘り強い実行を生みます。
その願いが相手に感動を呼び、素晴らしい成果をもたらすのです。ですから、みんなのやる気をどう引き出すかが最も大切なのです。
この二つが、確実にできれば十分です。
4 集団をリードする明確な意思を持つ
人が二人以上寄り集まれば、夫婦であろうと友達であろうと自然と意思決定者と追従者に分かれるのが普通です。集団においては、小は家庭から大は国際社会まで、そのチームをまとめていくために、必ず意思決定者=リーダーが必要になってきます。
そのとき、リーダーになるか追従者になるかは、集団における行動に対して明確な意思を持っているか否かで決まります。明確な意思を持たない人は、明確な意思を持った人によって必ず支配されてしまいます。
たとえば、昼時を考えてみてください。何を食べたいかという明確な意思を持っていない人は、「今日は◯◯にしよう」という明確な意思を持っている人に、必ず引きずられてついていくはずです。
ところが、毎日のことで誰も「何を食べたい」というものがはっきりとしていないときは、なかなか決まらずに、食堂街をウロウロすることがよくあります。
恋人同士がどこに遊びに行くかを決めたり、家族が行楽先や子供の進路を決めたり、会社で何かを決めるときでも全く同じです。
ですから、リーダーには、集団をリードするための明確な意思を持っていることが第一条件になります。
それが、集団を迷わせず、集団の力をフルに引き出すために絶対に欠かせない条件です。
自然発生的にできた集団では、必然的に明確な意思を持った人がリーダーになるので問題はありません。
ところが、会社のように自分たちの意思ではなく、上から任命された場合には、この意識に欠けるリーダーをまま見かけます。
こんな集団では、エネルギーの法則である「集×動」を期待することはできません。したがって、チームが期待されている成果を出すことができず、負け戦のチームになります。
著者について
太田 典夫(おおた のりお)
(株)アークコンサルティング社長。昭和15年生まれ。39年名古屋大学法学部卒業。某電機メーカーにて人事労務、組合幹部(執行委員)、プロダクトマネジャー、関連会社の経営指導などの実務を経験。55年コンサルティング会社(株)ジェムコ日本経営に入社、販売革新本部長を務める。63年(株)アークコンサルティングを設立、現在に至る。
メーカーをはじめあらゆる業種に精通、特に全社的な経営体質の改善や販売力強化を得意分野とする。
〈著書〉『売上目標達成のための販売管理システム』『顧客対応システムの創り方』『ルートセールス販売プロセス管理システム』『実践リストラ百科 いきいき会社はこう創る』『ミドル諸君! 会社を変える実力派のパワーとセンス』(以上、ビジネス社)、『リストラクチャリングをしたい会社の人が読む本』(ダイヤモンド社)『いい話のおすそわけ』(三笠書房)、『実力派ミドルの行動原則』(清話会出版)