出版社/著者からの内容紹介
自由民権期の輝かしい理論家の一人で、板垣退助のブレーンとして活躍した植木枝盛は、歿後一〇〇年を超えるが、その短い波瀾の生涯を、同郷の中江兆民、馬場辰猪、小野梓とのかかわりをも交えて描く。とくに本書は、維新の混乱の中で失われたアイデンティティを求めた枝盛の苦闘と、伝統思想に依拠しつつ、西洋の新しい民主主義思想を受け容れ、ラジカルな思想形成を行なった枝盛の心的過程と自我表現とに新たな光を照射する。
著者について
米原 謙(よねはら けん)
1948年、徳島市に生まれる。1972年、大阪大学法学部卒業。1980年、大阪大学大学院法学研究科博士課程単位取得後退学。その後、下関市立大学経済学部講師、助教授、大阪大学教養部助教授を歴任。その間、パリ第四大学(フランス政府給費留学生)、東京大学法学部(文部省内地研究員)、パリ政治学院(客員研究員)などで研究に従事。現在、大阪大学大学院国際公共政策研究科教授。
【専攻】日本政治思想史、日本政治論。
『日本近代思想と中江兆民』『日本的「近代」への問い−思想史としての戦後政治』など著書多数。