出版社/著者からの内容紹介
「生命保険」は、家の次に高い買い物です。セールス任せの時代は終わりました。自分の財産は自分で守り、作っていかなければなりません。ここでは、生命保険の歴史、保険の種類、運用形態からその未来まで、あらゆる角度から生命保険を解説します。自分に合った生命保険の選び方を身につけ、豊かな人生を実現しましょう。
抄録(「電子書店パピレス」より)
生命保険の歴史と仕組み
このパートでは、生命保険の発祥の根幹、「相互扶助」の精神について、歴史をたどって理解します。そして、生命保険料の算出に必要な3要素、つまり、大数の法則から導かれる「予定死亡率」、保険料の割引率である「予定利率」、保険会社の費用である「予定事業費率」について学びます。
相互扶助の精神
人類は古来より、狩猟や農耕を営む中で、自然災害や外敵から家族を守るために集落を形成してきました。生命保険の基本的考え方である「助け合い」の仕組みは、この集落から自然発生的に生まれたものであり、親の亡くなった家族や親が働けない時に、皆で助け合ってきたことが始まりです。
生命保険の起源
生命保険は、中世ヨーロッパのギルド(商工業者の組合)で、同業者の共存共栄・相互扶助を目的に原形ができたと言われています。いわゆる互助組合であり「助け合いの精神」が基本となっています。
日本にもあった保険の起源
日本でも昔から共同体で民間金融が行われていました。鎌倉時代に作られたという「頼母子講(たのもしこう)」です。もともとは仏教の講話を聞く集まりが互助会組織となり、その中でお金の貸し借りがなされるようになったものです。講はその後「無尽(むじん)」として組織され、相互銀行の基礎になりました。
日本に生命保険を持ち込んだ人物
合理的な計算根拠を持つ、近代的な生命保険会社は、1762年に設立されたイギリスのエクイタブル生命保険が始まりです。日本では、1867年(慶応3年)、福沢諭吉(慶応義塾の創始者)が、『西洋旅案内』の中で、人の生涯請け合いとして生命保険を紹介しています。
いわゆる生命保険とは
「相互扶助」の精神を基に作られた「助け合いの制度」です。統計的に求められた年齢・性別の死亡率から、公平かつ合理的に算出された負担金(保険料)を払い、制度の恩恵を受けるということになります。
相互会社の設立
生命保険は、保険の対象となる人に何か不幸なことがあった場合に、その本人または家族が経済的な援助を受けることです。その制度から保険契約者=社員という相互会社として発足した会社が多くあります。
生命保険会社の株式会社化
相互会社が株式会社に組織変更することを「株式会社化」といいます。メリットは投資家から資本を調達できること、株主へのディスクロージャー(情報開示)が進み、経営の透明性が上がること、などです。ただ、契約者と株主の利害調整や、数十万人の保険契約者の持分を計算し、株式を割り当てるなど、解決しなければならない課題は残ります。
相互会社と株式会社の違い
Point Check
次の記述が正しければYESを、間違っていればNOを選んで下さい。
相互会社から、株式会社に組織変更することによって、情報のディスクロージャーが進み、経営の透明性が上がると言われています。
YES
NO
○ 正解です。
投資家から広く資金を調達できること、株式会社化することによって、事業の提携など経営の選択肢が広がります。
■次の項目へ
× 正解はYESです。
相互会社から株式会社化することにより、意思決定機関も株主総会となり、より開かれた経営が必要になります。
*この続きは製品版でお楽しみください。
著者について
鎌倉 岳志(かまくら たけし)
ファイナンシャルプランナー、トータルライフコンサルタント。
1958年生まれ。早稲田大学商学部卒業。大手化学メーカー勤務、外資系生命保険会社に転職、金融業界の顧客対応についての不満からファイナンシャルプランナー(FP)を目指す。2001年独立。生命保険の理論派として知られ、わかりやすい解説は好評を博している。また、現代ポートフォリオ理論に基づいた「資産運用」の実践者で、『AERA』など雑誌の寄稿や、講演活動を行っている。