政治家とカネ

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価格:¥ 494
毎日新聞社


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■ 内容紹介

出版社/著者からの内容紹介
 政界と財界をつなぐ黒幕の正体は? 血税をかすめとる奇策、その巧妙な手口とは? 選挙時の一票の平均価格は?
 献金企業はこぞって成長、役所ぐるみで先生にご奉仕する政・官の露骨な癒着、株や絵画に形を変える錬金術……。
 いま、問われる「永田町の常識」!
 利権に群がるウラ人脈、法の盲点をつくカラクリ、公然たる選挙違反――
 タブーを破り、腐りきった政治の最深部を赤裸々に暴く、新聞協会賞を受賞した渾身のルポ!


抄録(「電子書店パピレス」より)
 「受験番号は〇〇〇です。ひとつ、よろしく……」
 受験シーズンを迎えると、東京・永田町の議員会館から秘書が依頼の電話をかけるのは見慣れた光景だ。政治家の後援者、あるいは知人の子弟の裏口入学の斡旋(あっせん)である。これが奏功すれば選挙の際、票に結びつくことは言うまでもないが、その裏でカネが動くのも、また事実である。
 ゴルフズボンに革ジャンパー姿で東京・新宿の喫茶店に現れたK。受験ブローカーといわれる裏口入学斡旋業者で、年齢は四十歳すぎ。手がけた裏口入学の実例を語った。
 受験者は東京の某医大を志望する二浪の女性。父親は関東地方の自民党大物議員の有力後援者。実をいうと大物議員の手元でこの裏口工作は失敗、文教族のある議員の秘書に話が回った。そこでも処理にあぐねて、Kへ依頼に――。時に一月末で、一次試験まであと一週間しかなかった。
 Kはいう。
 「前の年は一次試験(筆記)は受かったが、二次試験(面接、小論文)で落ちたらしい。今度も一次で受かっても、二次で落とされるのは目に見えていた。医学部は普通、前年に二次で落とした者は取らない。だから一次は実力で通るから、二次を何とか、という依頼だったのだ。僕の知人の金融機関幹部が、この大学の理事長と親戚だったので、この幹部を通してそれこそ三拝九拝した。最後はこの幹部の強いプッシュで成功。ただし理事長は寄付金プラス学校債で一千万円払え、と条件を付けてきた」
 「おカネ? 大物議員の秘書から二百万円渡された。少なすぎるんだが、これを理事長と金融機関幹部とで分けたというのが実情だ。仲介役の文教族議員のことは知らないが、大物議員側には何倍もの金が渡ったんじゃないか」
 現実に行われた裏口入学の手口は、どこまでも生々しい。
 それはともかく、特定の大学に入学枠を持っている政治家がいる、というのは、政界ではよく知られた話だ。警察官僚出身の自民党議員が都内の某大学医学部に枠を持ち、「一人二千万円の斡旋料を取っている」とKはこともなげにいう。ただ、最近は各医学部とも医師国家試験の合格率を高める努力をしており、ボーダーラインに近い点を取らないと、押し上げられないとも。
 一方で詐欺まがいのこんな手口もある。
 語るのは九州地区選出の自民党衆院議員の元秘書、S(三十九歳)。
 「裏口入学依頼があっても、合格発表が近づくまで何の手も打たない。発表直前になって懇意の大学職員に受験番号を知らせ、発表の何日か前に合否を聞き出す。首尾よく合格していたら『苦労しましたが、何とか入れることができました』と電話。発表前に結果が分かるのだから、依頼者はすっかり議員の“政治力”を信頼する。ダメ押しに議員名で早々と祝電を打てば効果てきめんで、当初予定よりも多額の謝礼がもらえる」
 落ちていた時はどうするか。「点数にゲタをはかせても届かなかった」と弁解すれば文句も出ないというのだ。
 もちろん大学職員への裏工作は必要不可欠。日ごろから飲食の接待をし、盆暮れには必ずつけ届けする。合否を電話で連絡してもらえる職員を数多く持つことが、裏口入学担当秘書の重要な仕事だ。
 Sによると、普通の裏口入学の場合、議員側に入る手数料は医学部で二千万円、文科系学部で五百万円が相場。ほとんどのケースは秘書段階で処理するが、手数料の三分の一を議員本人に渡すのが普通。もし議員に事前の工作を明かさず、依頼者から議員に直接礼を言われると、議員と秘書との間でトラブルになりかねないためだ。残りの三分の二は、大学側の協力者、仲介者への謝礼などを渡し、あとは秘書数人で分ける場合が多いという。
 年々激化する受験戦争を避け、エスカレーター方式で大学まで行ける有名私立小学校への入学熱が高まっている。
 典型的な例が六十三年に表面化した竹下首相の私設秘書(三十歳)のケース。この秘書は会社社長に私立小学校への裏口入学を持ちかけ、工作費として約二千万円を受け取った。結局、受験そのものに失敗、工作費をだまし取る形となり、竹下事務所からもクビとなった。
 自民党文教族のある議員秘書には、毎年夏ごろから裏口入学斡旋依頼が次々と舞い込む、という。
 「裏口斡旋なんてとんでもない。ただ発表より早く結果を知らせることはできる」
 と語るこの秘書は意外な「事実」を明かす。
 六十三年夏から翌年春にかけてもこの議員の許に三、四十人が依頼してきたが、同議員サイドはすべて断ったというのだ。リクルート疑惑の最中でもあり、余計なことで痛くもない腹を探られたくないから、であった。
 実はリクルート事件に絡み裏口入学の動きが鈍っていることは文部省出身のある私立医大幹部も認めている。
 「手付金を受け取りながら工作ができずに失敗する例が続出し、またぞろ不成功に終わった裏口入学斡旋問題が表面化しそうだ」
 と前述のKは不気味な予想をしたのだが……。

■ インデックス

はじめに
I 裏 人 脈
II 錬 金 術
III 金権新時代
IV 票を買う
V 政治資金収支報告書から

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「政治家とカネ」紹介ページの最終更新日時
2005年10月24日 17:51:44
ID:409
※実際の販売・ダウンロードは『電子書籍パピレス』にて行われます。