出版社/著者からの内容紹介
借家制度がなぜできたのか、それを上手に活用するにはどうすればよいか。本書では、定期借家権の意味から契約の締結、運用における注意事項、紛争解決に至るまで、知っておきたいポイント100項目を図版を多用してコンパクトに解説。建物賃貸借に関わる人は必ず持っておきたい必携書。
抄録(「電子書店パピレス」より)
Q19 古い建物にも定期借家権は使えるか
A 建物の新旧は関係ない。
定期借家は、平成12年3月1日以降に締結されるすべての借家契約に適用できます。適用対象建物の限定はありません。たとえ戦前に建設された文化住宅でも、あるいは最近に建てられた賃貸専用アパートでも、適用可能です。
Q20 借家契約をするときにはどんなことに注意をすればいいか
A 期借家契約と普通借家契約のどちらの借家契約を選択するのか明確にしなければならない。
これからの借家契約は、定期借家契約か普通借家契約の選択制になります。
家主は、どちらの契約のほうがいいかを十分に吟味して、契約条件を設定する必要があります。定期借家契約を選択する場合は、周囲の普通借家契約にくらべて礼金・敷金の負担を軽くするとか、家賃を下げないと、消費者は定期借家物件を選択しないでしょう。
借家人は、仲介業者が紹介する物件が定期借家物件か普通借家物件か、よく見極める必要があります。建設省の通達により、定期借家物件を普通借家物件と誤認させるような表示をした場合は宅建業法違反となる可能性があるので、仲介現場でも、定期借家物件と普通借家物件が区別できないような事態にはならないとは思いますが、表示を確かめ、契約書や要式にも気をつけて借家契約を締結しましょう。
なお、定期借家契約は契約更新がない借家契約です。「再契約できますよ」というような言葉には、だまされないようにしましょう。
著者について
滝川あおい(たきがわ あおい)
1979年、神戸大学法学部卒業、司法書士登録・開業。シカゴ・ロヨラ大学教養学部、神戸大学大学院、東京大学大学院を修了し、現在、大阪大学大学院博士後期課程在籍中。
■主要論文・著書等
『誰も書かなかった事業用の借地権の全て』(共著。民事法研究会。1994年)。『詳しい震災と借地借家の法律相談』(甲斐道太郎監修・共著。日本評論社。1995年)。「優先借地権申し出拒絶の際の正当事由の存在時期」『大震災と法』(京都学園大学ビジネスサイエンス研究所災害法理論研究会編。同文舘所収。1999年)。『借家人のための定期借家権Q&A』((株)消費問題研究所。2000年)。